2008年(簡単に。のちほど書き直します)

本年も有難う御座いました。
今年は岸田國士紙風船」を四月にひっそりと公演しました。
小説の舞台化は安部公房砂の女』で経験をしたことでしたが、人の書いた戯曲そのものを舞台にあげるのは初めてのことで、格闘のしっぱなしでした。
八月には第六回公演を行い、これまた大胆にも太宰治坂口安吾、そうして自らの作品を三本連続で上演するという公演でした。とにかく小説を忠実に舞台にあげるということを考えたつもりです。が、忠実とはなんだろうか、というのは当たり前の疑問として常にあります。
来年は三月に「ファウスト第一部」を上演します。人の書いた戯曲を演出家の頭に引き込み、演出家の世界を見せるなどということをやりたくありません。(けっきょく、戯曲の解釈なんて主観ぢゃないかなどというのは、なんとつまらないこと!)その戯曲と向き合い、葛藤しながら、どうにか渡り合えるところを見つけていきたいと思います。
来年もぜひ、よろしくお願いいたします。