「赤色エレジー」

谷東急の奥にあるアップリンクなる映画館にて「赤色エレジー」を観る。心地よく、また爆笑を押し殺しながら見る。二十席ぐらいの客席しかない劇場で声をたてて笑うような勇気を持ち合わせていない。残念だ。映画が終わった後に、対談二つ。対談といっても、映像内で。映画が短いためか、おまけで対談映像がついていた。ナレーションの石橋蓮司さんと監督と内田春菊の対談と音楽関係者の対談。どちらの対談でも「あの時代」という言葉が多用されていて、なぜかとても鬱々とした気分になってしまった(いや、鬱々という言葉は正しくなかろうが)。たぶんそれは、対談が行われているだろう場所が、きっとすごく彼らにとってプライベートな空間なのだろうと感じたからかもしれない。60、70年代カルチャーをささえる、あるいはいまだに支え続けている文化的空間。

赤く一色に染まった絵が、好きだ。