芥川賞

芥川賞を受賞した、絲山秋子沖で待つ」を数日前に読んだ。たしかに友人が死んで、その友人のハードディスクを破壊するという儀式など、イメージは面白くはあったが、これで芥川賞なの?という感想をもった

しかし、今日思ったのであるが、もしかするとこの絲山さんの作品はある年代のひとびとにとって、「やっと自分達がもっている感覚を描いてくれる作家があらわれた」という類のものなのかもしれない、という感触である。総合職についてのリアルな感覚、とか言われているみたいであるし。じぶんにとって『蹴りたい背中』が「あー、この感覚だよ、書いてくれる同世代があらわれた」と思えるのと同じようなものなのかもしれない。
再び読み直してみようという気になった